おはようございます!学猿です。

前回は、期待値と双璧をなす重要項目、「大数の法則」について書きました。

 

 

今回はその大数の法則のもう一つの側面について書いていきます。

 

おさらい

 

大数の法則をもの凄く簡単に言うと、

「回数を増やせば増やすほど、確率通りに収まっていくよね」

ということになります。

コレは逆を言えば、

「試行回数が少なければ、本来の確率からハズレる可能性が十分にある」

ということになります。

ある行動を取った時、1回よりも10回。
10回よりも100回。
100回よりも1,000回。
1,000回よりも10,000回。

と回数を重ねた方が、本来持っている確率に収束しやすくなるというのは、割と簡単にイメージ出来ると思います。

 

分母の違い

 

今回は、もう少し違った角度から大数の法則を見ていきます。

それが、

「分母の違い」

についてです。

算数、特に分数や割合が苦手な人にとっては、この時点で嫌な気持ちになっていそうですが、なるべく簡単な例を出して書いていくのでついてきて下さいね。
ちなみに、僕も算数は大の苦手ですが、それでもある程度は理解することが出来ているので、皆さん問題なくイメージ出来るはずです。

試行回数を増やせば増やすほど、確率が収束しやすくなるのはイメージ出来たと思います。
では、次の場合を考えてみて下さい。

今回は二つの道具を使います。
一つは前回同様コイン。
もう一つはサイコロです。
どちらも特殊なものではない前提でいきます。

まずコインですが、表面と裏面があります。
どちらかが出る確率は1/2(50%)です。

次はサイコロです。
サイコロは正六面体で出来ています。
1~6までの出目があります。

では1~6、それぞれの出目が出る確率はいくつでしょうか?
・・・そうですね、1/6(約16.666%)です。

それではコインとサイコロ、それぞれを60回投げた時、どちらの方がより本来の持っている確率に収まりやすいでしょうか?

「本来持っている確率」とは、この場合、
コインなら表が30回・裏が30回(確率50%)
サイコロなら、1~6がそれぞれ10回ずつ(確率約16.6%)です。

どうでしょう?

多くの方が「コイン」と思ったのではないでしょうか?
その感覚は正しいです。

1/2と1/6の場合、同じ試行回数であれば、1/2の方が確率通りに収束「しやすく」なります。
完全に、絶対にコインの方が収束しやすいとは言いませんが、より確率通りに収束する可能性はコイン(50%)の方が高くなります。

これが、「分母の違い」によるものです。

試行回数が増えれば増える程、本来持っている確率に収束しやすくなる。
加えて、その分母が小さければ小さいほど、確率通りに収束しやすくなる。

当たり前のような話ですが、この絶対的な法則を無視している人が本当に多いのです。

 

シンプルな理屈

 

「試行回数」と「本来の確率」が、大数の法則を考える上での肝となります。

この当たり前かつシンプルな理屈が分かっていれば、いわゆる「オカルト」と呼ばれる、都市伝説的な話に左右されにくくなるのですが、実際には多くの方がありもしない幻想に振り回されることが多いです。
そして、このシンプルな理屈が解っていれば、騙されなくて済むような詐欺まがいの手法に騙されてしまう方も多いようです。

次回は、この点について掘り下げていきます。

 

今日のまとめ

 

・大数の法則の考え方はシンプル

・同じ試行回数なら、分母が小さい方が確率通りに収束しやすい

・大数の法則の肝は、「試行回数」と「本来の確率」

 

 

つづく

 

 

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