おはようございます!学猿です。
前回は、退職後2社目となる会社との面接が終わったところまでを書きました。
今回はその続きです。
M先輩
面接からの帰り道、僕は前回とは違い、面接して下った会社のことは一切考えていませんでした。
全く別の考えというか気持ちで一杯になっていました。
それは、ある友人のことでした。
その友人の名は「M先輩」と言います。
M先輩は、僕が10代の頃に知り合った音楽仲間です。
僕は10代の頃バンド活動をしており、共通の友人を通じて知り合ったのがM先輩でした。
2歳年上の「お兄さん」でしたが、好きなバンドが同じだったり、笑いの感覚が合ったりで、すぐに仲良くなりました。
先輩の家には何十回となく泊まりに行きました。
まだ負け組だった時代には、よく一緒にパチンコ・パチスロを打ちにも行きました。
僕は全くお酒が飲めないのですが、お酒好きの先輩から「学猿と一緒に酒を飲むのが俺の夢や」と言って貰って、お酒を飲む練習をしたりもしました。
ちなみにここでは「M先輩」と書いていますが、普段はタメ口で話しますし、名前も呼び捨てです。
では何故「先輩」なのか?
それは、本当に高校の2学年上の先輩だからです。
バンドを通じて仲良くなり、もうツーカーの仲になってから、同じ高校出身だということが分かりました。
ですがその時には人間関係が出来上がっており、今更、先輩後輩という間柄にはなれませんでした。
そんな奇妙な縁もあり、あまり友達が多くない僕ですが、M先輩は僕の一番の親友と言える存在でした。
それほど仲が良かったM先輩ですが、バンド活動をしなくなってから、少しずつ疎遠になっていきました。
その後、全く連絡を取っていない時期もありました。
ですが数年前からLINEを通じて、少し連絡を取るようになりました。
連絡を取ろうと思ったきっかけは、先輩が大けがをしたと共通の友人に聞いたからでした。
頭の骨を折る大けがで、3ヶ月以上入院していたと聞きました。
その知らせは、僕にとってとてもショックなものでした。
誘い
きっかけはどうあれ、また連絡を取れるようになりましたが、すぐに「再会!」とはなりませんでした。
体調を気遣うメールを定期的に送りはしましたが、その頃からちょうどコロナが流行り始めてしまった為、なかなか会う機会がありませんでした。
そうこうしている内に、僕が仕事を辞めました。
入籍した時も連絡していたのですが、退職した時も「新婚早々無職になりました」と連絡をしました。
先輩からは「よほど困っていたら、ウチで働くか?」と言って貰いました。
先輩は大けがをしましたが、日常生活をある程度普通におくれるまで回復していました。
そして、仕事も出来るまでになっており、僕が退職した時には、新しい会社を立ち上げて頑張っているところでした。
自営業を営んでいたので「ウチで働くか?」と、声をかけてくれたのです。
ですが、僕は「ありがとう!心強いっす!また相談させて貰うね」と、この時はそれで流しました。
M先輩からの話しを断ったのには、2つ理由がありました。
1つ目は、まだ会社を立ち上げたばかりで、人を雇う余裕などないのではないか?と思ったから。
2つ目は、友人と一緒に働くことに抵抗があったから。
です。
仲の良かった友人と仕事をしたが為に、友達関係が壊れるといった話はよく聞きます。
勿論、上手くやっていけるのかもしれませんが、この時は、M先輩と一緒に働くという選択肢は、僕にはありませんでした。
ある一言
話しを戻します。
僕は面接の帰り道に、そのM先輩のことを思い出していました。
理由は、僕が面接の時に自分で言った一言が、自分自身に深く響いていたからでした。
つづく