おはようございます!学猿です。
前回は、韓国人男性のZさんから受けたお悩み相談の二つ目がガチ人生相談だった為、どのようにお答えするか、僕の頭の中でグルグル回っていた思考の中身について書きました。
今回は、僕が答えた内容について書いていきます。
黄色い便箋
Zさんのお悩みについて出来るだけシンプルにお答えしようと考えた僕は、まずは自分の中にある知識からアドバイスを引っ張り出してきました。
そのアドレスは、
「悩みを紙に書き出すこと」
何とも言えない自分の不安の正体を、自分自身に問いながら、言葉にして書き残すことをお薦めしました。
言葉にする。
それも文字に残すことで、いつでも見られるようにする。
形のない「不安」という自分の気持ちを、具現化してみてはどうか?と、アドバイスしました。
このアドバイスの元になっているのは、僕が随分昔に読んだ本からでした。
それは世界の鉄鋼王と呼ばれたアンドリュー・カーネギーの「黄色い便箋」というお話からでした。
ご存じの方も多いと思いますが、話しの大筋はこうです。
カーネギーはその立場もあり、何かと悩みの多い人物でした。
その為、ノイローゼを患い、自殺を考えるようにもなったそうです。
そしてある時遂に精神面で限界を迎え、自殺することを決め、遺書を書くことにしたそうです。
そこで黄色い便箋とペンを用意し、遺書を書こうとしました。
その時カーネギーは、ふと、自分にはどれぐらいの悩みがあるのだろう?と思い、書き出してみることにしました。
書き始める前は、その悩みの数は1,000は超えるほどあるだろうと思っていたそうですが、実際に書き出してみると、60個ほど書いたところで、書く手が止まりました。
60個でも普通に生活している人にとってはかなり多いと思いますが、元々自分には「1,000個は悩みがある」と思っていたのですから、カーネギー自身にとっては意外だったようです。
そこからカーネギーは、書き出した悩みを、
「明日できること」
「来週以降にまわしても大丈夫なこと」
「来月にまわしても大丈夫なこと」
「解決できないこと」
の、4つに分類し、「解決できないこと」はその場で破ってすててしまったそうです。
そして残った悩みは机の引き出しにしまい、その後、奥様と夕食へ出かけたそうです。
手軽に出来る
この話が頭に残っていた僕は、Zさんに「昔本で読んだお話」として、お伝えしました。
お話したのは内容全てではなく、Zさんに必要だと思ったポイントだけ。
・実態の分からない「不安」の正体に、じっくり向き合ってみること
・言葉にすることで、一旦自分の中から「出してみる」こと
・紙に書き出すことで、俯瞰的に自分の悩みを見てみること
この辺りがポイントだと考えお伝えしました。
自分でもよく分からない不安の正体を、ハッキリと認識することは出来ないかもしれませんが、じっくり向き合うことで、どこかモヤのかかったよく分からないモノが、少しはその輪郭を捉えることが出来るかもしれません。
言葉に出すことで、多少なりともすっきりするかもしれません。
書き出してみた自分の悩みを見て、「何だ、俺はこんなことで悩んでいたのか!」と、笑い飛ばせるかもしれません。
根本的な解決に繋がるかどうかは分かりませんが、やってみる価値はあると思いました。
この方法は手軽です。
紙とペンがあればすぐに出来ます。
今なら、スマホでも出来ます。
そして、自分一人で出来ます。
専門家の手を借りる必要はありません。
家族や友人などに、重い口を開いて話す必要もありません。
それに、この方法にはお金がかかりません。
誰だって、家に紙とペンぐらいはあるでしょう。
若しくは、スマホは今や生活必需品です。
多くの人がその手に持っています。
悩みを書き出すことが、Zさんの不安の解消に繋がるかは僕には分かりません。
ですが、相談して頂いたZさんに対する、僕なりの精一杯の答えの一つ目がコレでした。
嬉しかった
この話をZさんにさせて頂いたところ、大変喜んで下さり、自分でも「早速やってみたいと」と、言って下さいました。
そしてZさんから、
「急にこんな悩み相談をしたのに、すぐさまこんな答えが出てくるなんて、学猿先生は凄いですね!」
と、言って頂きました。
僕は褒められたことも嬉しかったですが、Zさんが僕のアドバイスを「価値がある」と、感じて頂けたことが、とても嬉しかったです。
まずは一つ目のアドバイスとして、「知識」の面からお話をさせて頂きました。
次は、「自身の考え」の点からお話をさせて頂きました。
つづく