おはようございます!学猿です。
前回は、僕が髪の毛を染めることを命じられたことに対して、他の人たちがそれに同調してきたところまでを書きました。
今回はその続きです。
選択肢
自身の髪の毛を染めるように命令されたこと。
そしてその命令を知った人たち全員が、「問題ない」と言ったことに対して、僕は気持ちが凹みました。
「自分が間違っているのだろうか?」
「僕のわがままなだろうか?」
と。
髪を染めるまで出社できない僕は、自宅待機をしながら、今後どうれば良いか考えていました。
僕の中の選択肢は3つ。
①髪を染めずに済むよう訴え続ける
②会社を辞める
③命令に従い髪を染める
でした。
自身の希望としては①を続け、髪を染めずに勤務出来るようになることでした。
②の退職は、ここに至る段階までで「今は出来ない」と思い込んでいたので、この時の僕にとっては現実的ではありません。
③が一番丸く収まりますが、気持ち的には受け入れがたいのが正直なところでした。
なので、①を第一候補に、誰に何て言えば良いかをメインに考えていました。
聞こえてくる
どう訴えていけば良いか考えていた僕には、闘うというか、「負けてたまるかっ!」という気持ちが強くありました。
「こんな理不尽に負けへんぞっ!」
と。
しかし、そんな僕の心へし折る話を聞くことになりました。
話してくれたのは僕の当時の彼女。
今の妻です。
僕と妻は同じ会社の同じフロア(本社)で働いていました。
今回の僕の人事異動は、その本社が縮小し、場所も移動することから発生した異動でした。
本社が移動したのは、僕が勤める予定となったお店でした。
そうなんです。
業務は全く違いますが、僕と妻は、僕が異動となった後も、同じところで勤めることになっていたのです。
そして新しい本社の一部は、パチンコ店の事務所を高いパーティションで区切った場所になりました。
パーティションで区切っているだけですので、お互いの顔は見えませんが、少し大きめの声で話すと声がまる聞こえの状態です。
そんな状況ですので、聞きたくなくても勝手に聞こえてくる話しがあります。
罵詈雑言
仕事をしている時、妻に聞こえてきたのは僕に対する罵詈雑言でした。
「なんやねんアイツ(僕のこと)!エエ歳して、髪の毛ぐらい染めてこいや!」
「なんで所属長の俺の言うことに逆らうねん!」
「髪の毛ぐらい黙って染めてきたら、こんな面倒なことにならへんやんけっ!」
etc
ちなみのこの発言の主は、Nマネージャー(染毛を指示してきた人物)とK課長(Nマネージャーの直属の上司)です。
本来であれば、妻が仕事中に聞こえてきてしまった話しを、その場にいない僕に話すのはルール違反というか、マナー違反なのかもしれません。
ですが、自分が付き合っている相手が陰でボロクソに言われていることに対して、妻は心が苦しかったと思います。
怒りもあったかもしれませんし、辛かったかもしれません。
僕に話してくれたのは、退職を勧める気持ちがあったのかもしれません。
いずれにしても、僕が陰でどう思われ、どう言われているかが分かりました。
それと同時に、「この人たちと話しても無駄だな」と思いました。
先日登場した二人の部長よりも上の人間もいました。
東京には取締役の方もいらっしゃいましたし、直接連絡することも不可能ではありませんでした。
ですが、僕の中の心はポキッと折れていました。
自分は差別を受けた人間だと思っていたけれど、その気持ちを言葉にしたら、陰で罵詈雑言を吐かれる。
自身の正当性を訴えても、誰も賛同はしてくれない。
妻(当時の彼女)にも辛い思いをさせてしまう・・・
僕が持っていた「闘う気持ち」という、ある種パワーのある精神状態は崩壊し、完全に諦めの気持ちになっていました。
僕は、髪の毛を染めて仕事を行うことを上長に伝えることにしました。
つづく